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2009年3月 1日 (日)

caffe azzurro ~永遠のディ・ステファノ音流 2

affe azzurro (土・日 18301900

「音の流れを楽しむ」のが音楽。
caffe azzurroでは、
「旋律が織り成す音の流れ」を「音流」と呼び、
心にしみ込む「流れ」そのものの美に注目。

OTTAVAのライブラリーから厳選した
極上の音流が体の芯まで心地よく流れ込みます。

今回のazzurroは、前回に引き続き、
「永遠のディ・ステファノ音流」。

昨年の3月3日に亡くなった不世出の名テノール、
ジュゼッペ・ディ・ステファノを
ナクソス・ヒストリカルの音源を使い
ノンストップミックスで追悼します。

まずは、ディ・ステファノの魅力と
その歌声の楽しみ方を改めて考えてみました。

前回、「パワフルで情熱的、かつ繊細さも伴った歌唱は、
男らしさに満ちた唯一無二のもの」と書きましたが、
その根底には、やはり彼のモットー、
「歌でセリフを語ること」があるようです。

最近DVD化された97年のインタビューでは、
「素晴らしい声帯で感動させるのではない。
伝えるべきことは、歌詞の中にある。
だから、明確で完全な発音で、自分の感性に従って
歌っている意味を考え、聴衆を感動させることが
歌の芸術なんだ」と語っています。

というわけで、ディ・ステファノの歌唱は、
歌詞、セリフに注目すると、さらに楽しめそうです。
一言一言、一音一音から、気持ちが伝わり、
たとえ、外国語で言葉の意味が分からなくても、
喜怒哀楽、その他の「情」を強く感じられるかもしれません。

もう一つ。彼の人柄と人生を想うと、
より大きな感動をもって鑑賞できる気がします。

歌も人生も「豪快に楽しむ」ことを極めたディ・ステファノ。
歌唱力の向上に努めたことはもちろんですが、
舞台の外では、酒・ばくち・女と三道楽煩悩に目がなく、
オペラ歌手でありながら、葉巻もふかしました。
また、負担が大きい歌唱法も、
「自分の芸術のため」を思い、変えようとしませんでした。
こうしたことが、全盛期を短くした原因とも言われています。

一方で、とつぜん声が出なくなる失声症に苦しんだり、
愛娘を病気で亡くしたり、
カラスとの公私にわたる深い関係をめぐって、
明暗さまざまなことが起きたりと、
波瀾万丈の人生だったようです。

失敗しても、批判されても、
過小評価されても、生き様を変えず、
スター性と人間味あふれる人柄で愛されたディ・ステファノ。

最晩年のインタビューでは、
「僕の人生は、おとぎ話みたい。それもハッピーエンドのね。
昔を思い出すけど後悔はしていない。今を楽しく生きているから。
そりゃ、いろいろあったけど、めでたしめでたしさ」と話しています。

この後2004年に、ケニアの別荘で強盗に襲われて、
3年以上の昏睡状態の末、
2008年の3月3日に86歳の生涯を閉じるのですが、
あまりにも悲しい、おとぎ話の幕切れです。

こんなことを考えながら彼の熱唱を聴くと、
目頭が熱くなってくるかもしれません。

幸いにも、太く短い最盛期に、多くの録音が遺されたため、
「最良のディ・ステファノ」が文化遺産的に永遠となり、
CDなどで身近に堪能できるのは、大きな喜びです。

2回に渡ってお届けしている「永遠のディ・ステファノ音流」では、
こうした音源から、さらに彼らしい部分を選りすぐって、
ディ・ステファノの世界を最大限凝縮することを目指しました。

2回目の冒頭は、「ステファノフラッシュ3」。
今回も、登場する曲が順番に数秒ずつ、
次々と顔を出します。

本編は
ヴェルディの歌劇「椿姫」から「乾杯の歌」、
「ある日、あなたは大気のように軽やかに」のメドレーでスタート。
ソプラノはアントニエッタ・ステッラで、
カラス相手の伝説の「椿姫」より、
かなりソフトで甘美に仕上げています。

続いて、プッチーニの歌劇「ラ・ボエーム」から
迫力満点の「おお、うるわしい乙女よ」。
ソプラノはリチア・アルバネーゼです。

中入り的に入るのが「ステファノフラッシュ4」。
こちらは、彼の圧倒的な歌唱力を堪能して
頂くような作りになっています。

後半はプッチーニの歌劇「トスカ」から「妙なる調和」と
「このおとなしく清らかな優しい手は」のメドレーでスタート。

続いて、カラスとのデュエットで
ヴェルディの歌劇「リゴレット」から「愛こそ命、心の太陽だ」。
パワフルな歌声同士が絡み合います。

トリは今回もカンツォーネ。
ファルヴォの「君に告げよ」です。
なんとこれは、パンツェッタ・ジローラモさんの推薦曲。
実はジローさん、ディ・ステファノの大ファンなんです!
数年前、一緒にクラシック番組をやっていた時に
「彼は飛び抜けてスゴイ。パッションですね!」
とこの曲を歌いながら教えてくれました。


ステファノ節はイタリア男の魂の塊。
一度耳にしたら忘れられず、
少し聴いただけで、すぐにわかる絶品です。

そんな歌声が渦を巻くディ・ステファノ音流、
お楽しみ頂ければ幸いです。


日曜日のくつろぎはcaffe azzurroで
ON AIRダウンロードも無料!
OTTAVAの世界を凝縮した音流をお届けします。

*曲目はOA後、こちらで確認できます。


Selected by Yamada


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