caffe azzurro ~異空間へ誘うモーツァルト音流
caffe azzurro (土・日 18:30~19:00)
「音の流れを楽しむ」のが音楽。
caffe azzurroでは、
「旋律が織り成す音の流れ」を「音流」と呼び、
心にしみ込む「流れ」そのものの美に注目。
OTTAVAのライブラリーから厳選した
極上の音流が体の芯まで心地よく流れ込みます。
ある朝、通勤中にモーツァルトを聴いていて、
不思議な体験をしました。
満員電車から掃き出され、
駅構内をモクモクと歩く群衆の流れの中で、
ヘッドホンからは別の流れ、
つまり「モーツァルトの音流」が、脳へ直接響いてきます。
それを意識した瞬間、
頭の中に「音だけの異空間」が突然現れたのです。
周りの音は聞こえているはずなのですが、
音楽だけが浮き彫りになります。
そこは、まるで「モーツァルトの宇宙」。
雑念はかき消され、思考回路は全くのフラット。
肉体は自動操縦に切り替わったようです。
ただ、美しく深い音楽に満たされて、
厳しい日常が、ごく小さなもののように感じられます。
曲はピアノ協奏曲第20番の第2楽章。
思えば、映画「アマデウス」の
トリップ感豊かなラストシーンでこの曲が流れた時も、
似たような感覚を覚えた記憶があります。
どうやらモーツァルト作品には
「人を楽しませる力を持った音楽」の他にも
「人を異空間に誘う力を持った音楽」も存在するようです。
それは、音数は少ないながらも、
沈着で慎ましやかな旋律を伴った
「静」の音流である場合が多く、
主張はしないものの、
音そのものが浮き立って、脳を虜にします。
その結果、聴き手は無心で「モーツァルトの宇宙」に浸り、
時には、自分の存在や悩み事が
実に小さいものであることに気づくかもしれません。
こういった特殊な音楽は、
モーツァルトの中でも多くはなく、
「神がモーツァルトに創らせた」感すらあり、
「浮世の全てを超越する力を持っている」とも
言いたくなってしまいます。
今回は、モーツァルトのそんな音楽を集めてみました。
題して「異空間に誘うモーツァルト音流」。
まずは、我が小さな脳みそに
無限の「モーツァルト宇宙」を宿らせた
偉大な「ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K..466」、第2楽章。
静寂の中に鍵盤の音が一音ずつ清く深く響きます。
続いて、
「ヴァイオリンソナタ 第42番 イ長調 K..526」、第2楽章。
円熟しきった中に、
悟ったような静けさと切ない旋律が同居する傑作です。
次は、「協奏交響曲 変ホ長調 K..364(320d)」、第2楽章。
ヴァイオリンとヴィオラの二重協奏曲ですが、
特に「異空間」を感じるのは、
2楽章で2回だけ、フッと沸いたようにオーケストラが奏でる
独立色の強いフレーズ
(ここでは17:23~17:40と最後の23:06~24:07)。
精神性の密度は非常に高く、
これこそがモーツァルトが作った最高の旋律と言う人もいます。
トリの前の「膝がわり」は
「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」、第3楽章のトリオ部分。
抜けるような高音のヴァイオリン合奏は、
まるで天に向かってエレベーターで上がっていくようです。
そして大トリは「交響曲 第6番 ヘ長調 K..43」の第2楽章。
モーツァルトが11歳の年に作った
天国で天使が戯れているような旋律です。
「異空間に誘うモーツァルト音流」、
静かな場所はもとより、電車内や街頭など、
日常の雑踏の中でお聴き頂くと、
「モーツァルトの宇宙」へトリップできる確率が上がると思います。
どうぞお試しください。
週末の夜はcaffe azzurro。ON AIRもダウンロードも無料!
OTTAVAの世界を凝縮した音流をお届けします。
selected by yamada
この記事へのコメントは終了しました。
コメント